滋賀県湖東地域にある愛東町で、二十一世紀の循環型社会に向けた壮大な実験の一歩が踏み出された。菜の花を栽培することで、観光はもとより、減反対策、菜種油を石油代替エネルギー源にするなど一石二鳥も三鳥もねらった試みである。
昨年十月に種まきをした菜種の苗は、間もなく町の人達の手で休耕田七千平方メートルに定植される。四月に花を咲かせた後はドラム缶数本から十本分の油を搾り、搾り殻は飼料などに生かす。
愛東町には、琵琶湖の汚染につながる廃食油のリサイクル実績と成果がある。回収した油を使い街が燃料化して公用車に利用したり、地域女性グループがせっけん作りに取り組んだりしている。この経験を生かし次のステップとして提案したのが「菜の花プロジェクトバイオディーゼル作戦」である。
ドイツでは八百ヶ所以上のガソリンスタンドに化石燃料に並び菜種油バイオディーゼルのスタンドが併置され、タクシー燃料に利用されている。愛東町での試みは、小さな一歩であり今後、滋賀県内各地に菜の花畑が広がり湖国が菜の花に彩られることを願っている。