今回は「農業排水対策」と「河川流量確保対策」について、その経過をお知らせします。
水田が持つ機能(働きと)と農業排水水田はわれわれの主食である大切な米の生産という働き以外に、水源涵養機能(雨水を地下水として貯める働き)と洪水防止機能(雨をいっきょに河川に流さず調整する働き)を持っており、この価値については、お互いに評価し感謝する必要があります。
一方、農業は兼業化と共に機械化が進み、化学肥料・農薬の使用・水田への給水方法の変化により大きく変っています。その結果、農業排水は、生活排水とともに無視出来ないものとなっています。
農業からの汚れの発生会員が実施した水質調査等から言えることは、「代かきから田植えの時期」をピークとして、河川の水が濁りCOD(汚れの指標)が高くなっています。年間を通じてみれば一定の時期に限られていますが、その数量が多いだけに汚れの絶対量は大きくなっています。 汚れの発生は水管理のあり方と大きく関係していることが多くの資料でも示されています。
また、昨年四月末に守山南部土地改良区の水田地帯における代かき時の状況や、ポンプ場の現地研修を実施しましたが、この時の参加者からも同様の意見が多く出されていました。
汚れの流出を少なくするために平成十年一月に県が発行した啓発資料の「上手に使おう肥料と水」に書かれている農業排水四ヶ条を一人ひとりの営農者が守って戴くことが大切です。
「パイプ水路における給水方法」についても検討しましたが、これらは土地改良区において人力によるカバーも必要ではないか。
一方、「自動給水開閉装置」や「施肥田植機」は価格が高いので導入する上での問題点がある。
農薬(除草剤)の削減のために生き物との共生や、除草剤の使用によって畦畔が崩れ、水田からの漏水発生となることを防ぐためにも除草剤の使用を控えて貰うことが必要ではないでしょうか。勿論、畦畔や川沿いの方面の雑草の繁茂は防止しなければならないので、その方法としては「刈り払い機による除草」と「地被植物のアークトセカやアジュカの植裁」を重点的に呼びかけて行く必要があると考えています。
流域の河川流量の状況冷却水を主とする工場排水にめぐまれた一部地域を除き、全般に水量が少なくアンケート調査においても、河川への流量増加を望む意見が多くありました。「河川に親しみを持ち、やさしい川づくりの活動展開」を啓発していく上で、河川流量確保が最重点課題であると考えています。
どうして水量を確保していくか河川流量を確保するためには、野洲川からの導水量を増やしたり、地下水の揚水が必要ですが、いろいろな制約もあり時間が必要です。当面の対策としての地下水揚水についても、地下水が減少傾向にあり枯渇が危惧されています。
このためにも雨水を貯留して有効に利用したり、透水性舗装等によって地下浸透を図って、地下水源の確保が必要です。これらについては行政や地下水を使用されている企業に対し要望するとともに、住民としても雨水の有効利用を拡めて行く必要があります。
限られた水の有効利用河川によっては水量にめぐまれている所もあり、流し方の工夫によって水量が確保される所もあります。又、導入によって使用した後の流し方にも、広域的に考える必要があります。これらは「河川間の調節による流量確保対策」として提言し、今後関係団体と行政が協議する中で、実現に向けて取り組みたいと考えています。